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民医連新聞

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もう限界! いのち守る政治に転換を 東京日比谷いのちまもる9・25総行動

 9月25日、「もう限界 平和と社会保障を立て直せ! 9・25総行動」が東京・日比谷野外音楽堂で行われました。日本医労連、全国保険医団体連合会、全日本民医連、中央社保協などでつくる実行委員会が主催です。2200人(主催者発表)が参加し、集会後、パレードを行い、街中でアピールました。(多田重正記者)

 集会では、主催者を代表して、日本医労連の佐々木悦子さんがあいさつしました。佐々木さんは、物価高騰で国民生活が困窮していること、軍拡で防衛費は過去最高を更新しながら、社会保障費は抑制され、医療機関や介護事業所の倒産も過去最多となっていることなどを指摘し、「平和をまもり、国民のいのちとくらしを守る政治への転換をはかるため、いっしょに声を大きくひろげよう」と呼びかけました。

現場の実態を告発

 リレートークでは、看護現場から、東京民医連の健生会にしき訪問看護ステーションサテライトさかえの看護師、若林志保さんが登壇。病棟勤務時代もふり返って「加重労働を強いられ、見合った賃金が払われていない」と話し、とくに若い看護師が先輩も相談に乗る時間がないため、自立だけを迫られてメンタル不調に陥いる例が多いことなどを告発しました。
 介護現場からは、山梨民医連の共立介護福祉センターももそののSW、外所義久さんが訴え。訪問介護報酬の引き下げにより、県内の訪問介護事業所の経営が悪化していることを紹介。アンケートで「加算を増やしても基本報酬が下がってしまえば事業の経営は成り立たない」など、怒りの声も寄せられていることを話し、民医連外の訪問介護事業所などとも協力して運動をひろげていることを報告しました。
 集会では立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組の国会議員が連帯のあいさつ。日本医師会など114の賛同やメッセージが寄せられた他、コント集団ザ・ニュースペーパーによるトークショーも行われ、会場を沸かせました。
 集会の最後に「もう限界」のプラカードを掲げ、会場のすぐそばにたつ厚生労働省に向かってケア労働者の増員、賃金増、診療報酬・介護報酬の大幅増などを求めるコール。「戦争する国づくりではなく、憲法を守り、いのちと暮らしを守る政治・政策への転換を」とするアピールを確認しました。

「声をあげる人がこんなにいるんだ」

 今回が初参加の鳥取・鹿野温泉病院の理学療法士、大久保凌希さんは民医連が毎年とりくんでいる「経済的事由による手遅れ死亡事例調査」にふれて、「すべての人が医療を受けられる制度になっていないのではないか。医療制度をよくしてほしい。医療・介護従事者の賃金もあげてほしい」と。
 「沖縄の軍事基地や、東京電力福島第一原発の事故処理に多額のお金が投入される一方で、診療報酬や介護報酬が引き下げられるのはおかしい」と話すのは、岩手民医連の高橋智子さん(事務)。今回が2回目の参加で「ここに来ると、声をあげる人がこんなにいるんだ、と励みになる。今後、自分もどのように行動していけばいいのか、考えていきたい」と話しました。

(民医連新聞 第1838号 2025年10月6日号)