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民医連新聞

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非正規公務労働者の誇りと怒り ⑲子どもたちの学びを保障する学校職員の処遇改善を 文・写真/渕上 和史

 「学期雇用」という雇用形態を聞いて、すぐに内容が思い浮かぶ人はどれくらいいるでしょうか。
 熊本市の小中学校では、多くの会計年度任用職員が働いていますが、そのうち学校事務補助職員・図書館司書・給食調理員は、学期ごとに雇用が途切れる「学期雇用」が続いています。つまり、始業式に合わせて雇用が始まり、1学期の終業式をもっていったん雇用が終了、夏休み中は1日も雇用がなく、夏休み明けの8月末に再び雇用が開始される仕組みです。年間の勤務日数は約200日ですが、「6カ月の継続雇用」という条件を満たさないために年次有給休暇が1日も付与されず、夏休みの収入はゼロ、夏のボーナスもありません。改善を求めてきた組合に対し熊本市教育委員会は、「長期休業中でも、正規の事務職員が配置されているので問題ない」との姿勢を崩さず、改善の兆しは見えません。当事者たちは、「せめて3日でもいいので有給休暇が欲しい」「年度初めに出勤すると、給食費徴収に必要な名簿の整理でバタバタ。始業式からの勤務では間に合わない」と切実です。
 こうしたなか、組合では「今年こそ学期雇用の撤廃を!」と9月から署名活動を開始。組合員はそれぞれの学校で奮闘し、「一人ずつ声をかけて署名してもらっていたら、主任の先生が『回覧に切り替えよう』と校長に提案して職員会議で取り上げてくれた」「校長先生が『同じ職場にいるので、年雇用になって欲しいと思っている』と自ら署名し、学校で回覧してくれた」など心強い反応が次つぎと寄せられ、700筆を超える署名が届きました。
 12月1日の団体交渉で署名を提出し、職場の総意として学期雇用の撤回を求めたところ、市教委は「重く受け止める」とし、年度初めの業務負担の実態把握をすすめ、年休付与を検討することを約束するなど、前向きな答弁を引き出しました。
 学校をささえる職員が安心して働ける環境が整ってこそ、子どもたちの学びも保障することができます。ひき続き歩みをすすめていきます。

(民医連新聞 第1844号 2026年1月19日号)

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