「地域医療まもれ」 緊急行動署名82万筆超
物価高や診療報酬の抑制・削減で、全国の医療機関が経営困難に。昨年6月、全日本民医連は「医療機関がつぶれれば、地域医療の崩壊につながり、住民の医療を受ける権利が脅かされる」と訴えて、「民医連の事業と経営をまもり抜き地域医療の崩壊をなんとしてもくいとめるための緊急行動」を提起しました。緊急行動で呼びかけ、100万筆目標の署名(今年1月末まで)は82万6057筆に(2月16日現在)。各地から医療機関の実情を訴え、共感をひろげた活動が報告されています。(多田重正記者)
埼玉 県内11カ所でいっせい行動
昨年12月12日、埼玉県保険医協会と合同で、第2回「地域の医療・介護守れ!」全県いっせい宣伝行動を実施。県内11カ所に職員101人、組合員29人、保険医協会から8人が参加し、医療・介護の署名317筆を集めました。
通りがかりの組合員が引き返してきて「寒いなかご苦労様。がんばって!」と署名。若い親子連れも「そうよね。いま医療、大変なのよね」と署名してくれました。
熊谷生協病院は事務長と総看護長が熊谷市内の3病院と2診療所に年末のあいさつを兼ねて訪問。署名と経営アンケートの協力を申し入れ、快諾してもらいました。
大阪 8万筆を達成 府病院協会とも懇談
1月29日に県連目標の8万筆を達成。淀川勤労者厚生協会、同仁会の「ロケットスタート」に続いて医療福祉生協おおさかが奮闘し、全体の3割以上を集めました。
診療所法人、薬局法人、社会福祉法人、看護専門学校なども含め、県連あげての運動に。大阪みなみ医療福祉生協では、組合員とともに「法人の経営と地域医療を守る」「憲法25条を守る」たたかいと位置づけて、目標を達成。目標を倍に引き上げ、その目標も達成しました。
県連として初めて、府病院協会会長とも懇談。会長は署名を呼びかけてくれて、多数の病院から署名が寄せられました。
1月24日には保険医協会、革新懇とともにシンポジウムを開催し、病院協会会長から連帯のメッセージが寄せられました。
徳島 申し入れの結果 県議会で意見書採択
徳島民医連は昨年11月に県医師会と懇談し、県会議員を紹介されました。県会議員との懇談では「いつでも提出できる、議員提案で意見書を出すのはどうか」と話が。12月19日、「医療崩壊を防ぐための医療機関への緊急かつ抜本的な経営支援を求める意見書」が全会一致で採択されました。
福岡 出入り業者に声をかけ署名1562筆届く
親仁会専務理事の伊見万弓さんが、法人・事業所の電気工事などの委託会社に署名の協力を依頼。すると委託会社は県内の各営業所に声をかけてくれて、1562筆を届けてくれました。
医療機関の厳しい状況や物価高騰が建設業界におよぼしている影響も、意見交換できました。
全日本民医連・入江敬一事務局長の話
これほど短期間に82万筆を超える署名が集まったことは、近年にないことです。「地域から病院・診療所がなくなったら困る」という住民の思いと、経営困難や人材不足などの改善を訴えた私たちの要求がかみあって、大きく運動がすすんだ結果だと思います。
運動の成果もあり、2026年度の診療報酬改定は本体3・09%のプラス改定となりました。しかしそれでは、医療崩壊の危機を止めるには不十分です。
日本病院会など病院関連6団体は10%のアップを求めてきました。消費税も医療機関に深刻な影響を与えています。総選挙で国会も様変わりした今、地域医療の実情をつかみなおし、国に必要な施策を求める新たな運動をすすめましょう。
(民医連新聞 第1847号 2026年3月2日号)
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