• メールロゴ
  • Xロゴ
  • フェイスブックロゴ
  • YouTube
  • TikTok

民医連新聞

民医連新聞

地域医療守る声を国会へ 累計84万筆の署名提出 全日本民医連

 全日本民医連は昨年6月、「民医連の事業と経営をまもり抜き地域医療の崩壊をなんとしてもくい止めるための緊急行動」を提起。民医連外にも働きかけ、医療機関の経営と、地域住民の医療を受ける権利をまもる運動を呼びかけ、集めた署名数は、全国で87万筆(全国の報告集計分)を突破しました。4月8日、衆議院第一議員会館で2回目となる署名提出集会と議員要請行動を行い、約62万筆を国会に提出しました。33県連160人以上が参加。届けた署名は累計84万筆に達しました。(多田重正記者)

 集会では、全日本民医連事務局長の入江敬一さんがあいさつ。診療報酬が今年度、本体3・09%引き上げとなったことを受け、医療界をあげた運動の成果として評価する一方、「(日本病院会など)病院6団体はもともと10%の引き上げが必要と言っていた。3・09%では足りない」と指摘。岩手県立病院が2026年度予算で32億円の赤字を見込んでいること、国立沼田病院(群馬)が今年6月1日、函館赤十字病院が2027年3月末の閉院をあいついで発表したことに言及しました。
 同時に、地域住民や他の医療機関など、幅ひろい人たちと対話しながら署名をひろげてきた結果が87万筆という大きな数につながったことに触れ、「47期のキーワードのひとつが対話。議員要請行動で、現場の声を伝えてほしい。必ずその声が政治を動かす力になる」と参加者を激励しました。
 集会では、全日本民医連事務局次長の寺山公平さんが、緊急行動の到達について説明し、医療機関の訪問、取引業者への依頼、行きつけの店や子どもの保育園での訴え、街頭宣伝、シンポジウムなど、多彩なとりくみが行われたことを報告。「新たなひろがり、つながりを今後の力に」と強調しました。
 続いて4県連がとりくみを報告。報告者の一人、北海道民医連の岸上利光さん(事務)は、ある公立病院の院長や理事長が職員に署名を訴えてくれたこと、さらに民医連の看護師が夜勤明けに、タクシーの運転手に訴えたところ、66筆の署名を届けてくれたことなどを語りました。集会には国会議員が沖縄の風から1人、日本共産党3人、中道改革連合1人、社会民主党1人が駆けつけ、連帯のあいさつをしました。

158人の議員の部屋を訪問

 議員要請行動では、衆参両院あわせて158人の国会議員の部屋を訪問。議員本人や、秘書と対話しました。
 ある立憲民主党(参議院議員)の部屋では政策秘書が応対し、「議員が不在のため、紹介議員になるには議員の決済が必要で約束できないが、趣旨は重々承知している」。
 日本共産党の白川容子議員は紹介議員を快諾のうえで、診療報酬アップ、地域医療の危機打開のために党派を超えて共同し、国会を動かす必要性を強調。「こんなに集めた署名は他にない。今からがたたかいどころ」と応じました。

積み重ねが政治を動かす力に

 議員要請後は報告集会を開き、要請行動の内容を共有。その後、全日本民医連事務局次長の堤幸春さんが閉会あいさつ。
 「ひとつひとつの積み重ねが地域から政治を動かす力につながる。医療・介護従事者、患者、共同組織、地域のみなさんと手をつないで、次の行動、次の前進を」と話しました。
 参加者の一人、吉久安則さんが会長の北九州健康友の会(福岡)は、3000件の地域訪問を実施したと言います。吉久さんは「運動を通じて、地域の人たちに医療の現状や経営の問題を伝えて、対話ができたことがよかった。友の会としても、さらに前にすすんだとりくみが必要。がんばっていきたい」と抱負をのべました。
 汐田総合病院の角田浩平さん(理学療法士)は、議員要請行動初参加。「署名の山を見て、大きな力になると実感した。要請行動では『リハビリ技術者が、何年も勉強してようやくなれる職種なのに、給料も低く、人材不足も深刻で、辞めていく人が増えている』と話した。いい経験になるので、他の職員にも要請行動に来るようにすすめたい」と語りました。

(民医連新聞 第1850号 2026年4月20日号)