水道水50ng/Lに異議 PFAS全国連絡会が発足
PFAS(有機フッ素化合物)汚染問題にとりくむ市民団体が3月19日、衆議院第一議員会館(東京)を会場にWEB併用で集会を開催。「PFAS全国連絡会」(仮称)を設立し、とりくみの前進を誓いました。設立には18都道府県42団体が参加しました。
集会に先立ち、内閣府食品安全委員会、環境省と折衝。▽PFASの水道基準50ng/L(今年4月施行)の見直し、全国規模の環境調査、汚染が懸念される地域の大規模な血液検査などを求めました。
食品安全委員会との折衝では、事務局が出席。環境省が決めた50ng/Lの基準は、同委員会のPFOS、PFOA(いずれもPFASの一種)の耐容1日摂取量を20ng/kg/日(体重1kgあたり20ngまでなら摂取してよい)とした食品健康影響評価書(2024年6月)がもとになっています。
要請団は50ng/Lの基準が欧米などに比べて高すぎると追及。京都大学名誉教授の小泉昭夫さんは、子どもに染色体異常が出るという長谷川論文(2024年9月、信州大学の長谷川航平助教らが発表)をもとに「評価書作成にあたり、なぜ採用しなかったのか」と指摘。環境省は水道基準制定にあたり2025年2月、同委員会に諮問し、長谷川論文をもとにした評価書の厳格化は可能でした。
続く環境省との折衝では、「赤ちゃんに50ng/Lの水を飲ませられるのか」と要請団が詰め寄ると、環境省職員が「私も二児の母。個人的な見解だが、飲ませてもいい」と答える衝撃の場面も。
連絡会共同代表になった小倉博司さん(円城浄水場PFAS問題有志の会=岡山)は、折衝後、「環境省も内閣府も責任を自覚していない。国の責任は重大。われわれが力を持つことでしか変えられない」と語り、世論で国の姿勢を変える必要性をのべました。
(民医連新聞 第1851号 2026年5月4日号)
- 記事関連ワード
