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民医連新聞

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対話を通じて民主主義を体感 大阪民医連奨学生が韓国で合宿

 大阪民医連は3月5~7日、韓国で奨学生合宿を開催しました。2025年度の年間テーマ「民主主義ってなんだ!?」のもと1年間、人権や貧困への問題意識を深めてきました。本合宿は、市民運動や光州民主化抗争など、同世代の若者が中心となって民主主義を前進させてきた韓国の歴史を現地で直接肌に触れ、学び直す貴重な機会となりました。大阪民医連、医学生担当の稲垣あいさん(事務)が報告します。

■民主化抗争の歴史を見て

 実際に目にした光州は、軍事政権下の韓国軍と民衆が激しく衝突した跡がなまなましく残り、街のいたるところに記念碑が建立され、街全体で歴史を引き継ごうとする意志を感じました。
 光州抗争は、軍事独裁に対し、多くの学生が一致団結した民主化抗争です。1980年5月18~27日に起こり、約2万人の市民が立ちむかいました。しかし、軍による発砲などにより、168人の市民が犠牲となりました。今回は犠牲者が眠る国立墓地も訪問し、弔問しました。代表で弔問した学生は、「亡くなられた事実だけでなく、最後までたたかった学生や、市民の思いも忘れずに受け止め、その思いを胸に参拝し、黙とうを行った」とふり返りました。

■韓国の医療団体と交流対話してお互いを理解する

 今回は、韓国の医学生や医療団体との交流に力を入れました。民主主義についてだけに限らず、医療制度や、排外主義、戦争、歴史など幅ひろいテーマで学び合いました。
 最終日は、韓国の医学生との対話の時間を設け、「(1)民主化闘争を学校でどの程度学ぶのか」「(2)歴史認識の違い」「(3)韓国の民主主義をどう評価しているか」「(4)排外主義や無資格者医療への考え」「(5)戦争・徴兵制への考え」の5つの質問を投げかけました。
 韓国医学生の回答からは、学校や世代、地域によって学びの深さに差はあるものの、近現代史を重視し、政治関心が高いことが伝わりました。戒厳令に対して市民が行動し、大統領罷免を実現してきた経験に誇りを持ち、民主主義を語る姿が印象的でした。また、排外主義や差別は韓国にも存在するが、「国籍を超えて人権が守られるべきだ」と力強く語る姿が。
 一方、徴兵制をめぐっては、北朝鮮との関係から「必要だと思うが、今のままで良いとは思わない」という複雑な心境が。同席していた教員からは「軍を持たない国、日本が先頭に立ち、その考えを世界にひろげることが世界平和につながるのではないか。憲法9条を世界各国にひろげていくことが必要」との意見が出ました。

■参加した医学生の感想

 参加した医学生の奥川佳依さん(6年)は「韓国の学生は自国への熱い思いを持っていると同時に、問題点を明確に理解している。そのような熱い思いが行動につながることを実感した。まずは自国の問題や、実情にもっと関心を持たなければならないと強く感じた」と話しました。
 今回の合宿では、交流の時間を十分にとれたとは言えず、物足りないと感じた学生が多かったです。「このような機会があれば、もっと質問したいことがある」と意欲を見せる学生もいました。
 1年間、民主主義について学ぶなかで、学生たちが共通して感じた大切なことは「対話すること・相手を理解すること」でした。今回の合宿は、まさに対話を通じて相互理解を深め、民主主義を体感する機会となりました。今後も継続的な交流を重ね、双方向の学びを深めていくことで、視野をさらにひろげていきたいと考えています。

(民医連新聞 第1853号 2026年6月1日号)