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民医連新聞

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副作用モニター情報〈661〉レンボレキサント錠(デエビゴ錠)による錯乱

 レンボレキサントは、処方が非常に多くなっている睡眠剤です。オレキシン受容体拮抗剤という新しい作用機序で、筋弛緩作用が無く、転倒リスクが減るとされています。今回、レンボレキサント錠による錯乱が報告されましたので紹介します。

症例:80歳代 女性
 不眠症に対してレンボレキサント錠5mgが処方された。初回服用の2時間後、入眠中であるにもかかわらず、唸(うな)る、叫ぶなどの錯乱状態となり、救急車で搬送。服用9時間後に覚醒したが、錯乱中の記憶はなかった。MRI検査結果に異常なし。レンボレキサントは中止となった。

 レンボレキサントは、服用すると速やかに効果が発現し、血中濃度の最大値には、おおよそ1.5時間で到達します。血中濃度が最大となる時間は、効果発現の最大値とほぼ同義と考えられます。今回の症例では、服用の2時間後に錯乱症状となったのは、血中濃度がもっとも高い時に近く、レンボレキサントによるものと考えてよいでしょう。
 一方で、本剤の効果持続時間の解釈は、本剤の半減期の特徴を慎重に読み解く必要があります。いわゆる2相性の半減期が特徴で、服用早期に急速に減少する血中濃度が高い時期のα相と、その後緩やかに減少するβ相があります。本剤の効果は、血中濃度の高い時期であるα相にある時間に発現していると考えられるため5~7時間程度と考えられます。本症例は、血中濃度が下がり、効果が切れた後に覚醒したようです。
 本剤による幻覚、錯乱は添付文書に「1%未満」と記載されています。医薬品の副作用は個体差が大きく、悪夢を見る人もいれば、金縛りや持ち越し効果(翌日まで眠気が続くこと)が発現する、あるいは頭痛やめまいを起こす場合もあります。
 本剤服用に関しては、錯乱の副作用もあることを念頭に入れ、発現した場合には速やかに医療機関に受診する必要があるでしょう。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

副作用モニター情報履歴一覧

(民医連新聞 第1856号 2026年7月20日号)