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民医連新聞

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第47期第1回評議員会方針(案)のポイント 入江敬一事務局長に聞く

ケアの倫理を基礎に学習と行動で
憲法と社会保障まもる運動地域から

 全日本民医連は、8月22日に開く第1回評議員会の方針(案)を出しました。47回総会から半年。当面の重点について、全日本民医連の入江敬一事務局長に聞きました。(長野典右記者)

 2月に岩手県盛岡市で開催した47回総会で、日本で初めて「乳児死亡率ゼロ」を達成し、老人医療費無料化も実践した旧沢内村の「生命尊重」の精神を再確認しました。総会では時代認識として「『新しい危機的なフェーズ』に入った日本」という認識を共有しました。総会方針学習月間は、「ケアの倫理」を土台に「読む」から「対話し、自分たちの実践をふり返り、行動につなげる」とりくみが各地で行われました。この秋から冬にかけて、平和憲法と社会保障を守る運動を地域から巻き起こすことが重要です。

■平和と民主主義求める声

 自民・維新連立政権は戦争する国づくりを急速にすすめています。2026年度予算の防衛関連費は過去最大の10兆6000万円。前年度からは国民一人あたり、8万9500円になりました。「現役世代の負担軽減」の名のもと、医療制度改悪で軽減される保険料は年額約2200円です。国民生活基礎調査でも全世帯での生活の厳しさが浮き彫りになりました。
 高市政権は改憲にむけ前のめりですが、朝日新聞の全国世論調査では、「憲法9条を変えないほうがよい」は63%です。緊急事態条項の創設や9条に自衛隊を追記することの危険性の学習をすすめましょう。
 社会保障費抑制策で、8月から高額療養費制度の自己負担限度額の引き上げがはじまり、来年3月にはOTC類似薬の保険はずしが控えています。議案では、手取りから食費などを除いた金額から医療費が40%以上になる「破壊的医療支出」を指摘しました。民医連がめざす、「利用時の負担はゼロを展望し、当面引き下げを行うこと」が切実に求められています。
 介護保険法の改悪で、人口減少地域を「特定地域」と定め、少ない人員での介護を制度化し、居宅サービスが保険給付から市町村事業に移行します。特定地域は全国の約半数におよび、全国一律の介護給付が根本から崩れかねません。
 一方、平和と民主主義を求める市民運動がひろがっています。国会前に万単位の人びとが集まり、各地で声をあげています。衆議院議員定数の削減の断念、憲法改正の条文起草委員会が設置できなかったことも市民の声が国会に届いた結果といえます。

■沖縄知事選の勝利を  

 第2回評議員会までの半年は憲法を守り、軍拡を許さず国民のいのちと健康をまもるとりくみが求められます。地域医療の崩壊を食い止めるための緊急行動提起、国民署名は87万筆を超えました。国民の切実な要求にこたえる運動を地域に根差してひろげることの重要性をしめしています。憲法Café2と9条署名を通じて対話をひろげ、行動につながるとりくみが重要です。
 9月13日、沖縄県知事選挙が行われます。沖縄の課題を日本や自分らの課題ととらえ、玉城デニーさんの再選をなしとげましょう。

■ケア労働者の確保と定着

 2025年の経済的事由による手遅れ死亡事例調査は18の県で、42事例の報告がありました。生活困難や貧困からくる社会的孤立が背景にあります。同じような事例がないか、現場で調査結果を討議しましょう。ケア労働の処遇改善では、介護職員の処遇改善が全産業平均水準に引き上げることを求めます。
 国が実施した「医療・介護等支援パッケージ」や診療報酬の3・09%の引き上げは一時的な財政支援です。財政支援や診療報酬引き上げのたたかいの継続と、年度予算をやり抜く構えを全職員で意思統一しましょう。
 ケア労働者の確保と定着は、民医連の事業と運動を左右する最重要課題です。ケアの倫理を組織運営の基盤にして、人間らしく働き続けられる職場づくりを全組織で実践しましょう。

(民医連新聞 第1858号 2026年8月17日号)