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民医連新聞

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暑い日はちょっとひとやすみ 熱中症防ぐクールスポット 福岡・健和会 暮らしの保健室

 猛暑が続く7月の福岡。厳しい暑さで熱中症のリスクも高まります。そんななか、福岡・健和会の暮らしの保健室がクーリングシェルターの役割を果たしています。(奥山千佳記者)

 暮らしの保健室の前には、「どなたでも休憩場所としてご利用できます」と書かれたのぼりが。自動ドアが開くたびに、「こんにちは! どうぞ入ってください」と、訪れた人に笑顔であいさつするのは、健和会本部 地域連携・まちづくり推進部副部長の井手尾伸一さん(看護師)です。
 暮らしの保健室は、大手町診療所の1階にあり、大手町病院にも隣接しています。地域住民が気軽に立ち寄れる新たな相談・交流・つながりの拠点として2022年に開設。平日の9時から17時までの間であれば(土曜日は不定期)、誰でも利用することができます。
 カフェのようにゆったりとできるスペースで、テーブル席のほかにトイレやフリーWi-Fiも利用でき、本棚には絵本や一般書も。飲み物の持ち込みも可能です。

クーリングシェルターとして

 北九州市からクーリングシェルターへの協力要請があり、約2年前に協定を締結。暮らしの保健室は熱中症対策拠点として登録されました。以前から地域に開放してきた場所を、そのまま活用しています。冷蔵庫には経口補水液などの熱中症対策グッズも用意されており、大手町病院に隣接しているため、何かあればすぐに対応することができるのも強みです。

さまざまな利用者が

 暮らしの保健室は、さまざまな人に利用されています。友の会活動など、地域のつながりの場として活用されているほか、バスを待つ間に涼みに立ち寄る人、打ち合わせをしている会社員のような人、勉強に訪れる学生など、利用目的はさまざまです。受診の待ち時間などに、親子が絵本の読み聞かせしていることも。置かれている本のなかには、友の会員や、地域の別の施設が閉鎖する際に寄付してもらったものもあるといいます。
 また、暮らしの保健室の前にはバス停があり、多くの人が利用します。「バスを待っている人にも、なかに入って休んでくださいと声かけをしています」と井手尾さん。椅子に座っていた高齢の夫婦は、「家の近くなので、バスを待つあいだによく利用している。病院に行かないときもここを利用しており、助かっている」と話します。
 また、暮らしの保健室には、署名や健和会の活動を伝える新聞やチラシ、友の会の案内用紙なども設置されています。資料を持って帰る人もおり、後日友の会の入会につながることもあります。

地域とのつながり

 健和会は長年、地域との関係を積み重ねてきました。自治体とも懇談を重ね、無料低額診療事業をはじめ、それぞれが地域でになっている役割や課題を共有してきました。そのなかで互いに「こんなことも協力できる」と関係がひろがり、クーリングシェルターのとりくみにもつながりました。井手尾さんも、「本の寄付や、クーリングシェルター開設の依頼が来たことも含めて、これまでの地域とのかかわりがあったからこそ」と話します。

気軽に人が集まる場所へ

 今後は、「暮らしの保健室やクーリングシェルターとしてだれでも利用できることをもっとアピールしていきたい」と井手尾さん。のぼりやシール、ホームページなども活用していますが、だれでも気軽に利用できる場所であることがまだ十分に知られていないことが課題となっています。暮らしの保健室に訪れる人は、「利用していいですか?」とたずねてから入ってくるといい、「声をかけなくても気軽に利用してもらえるよう、もっと工夫したい」と井手尾さんは今後の抱負を語ります。
 さらに「これからも地域の人びとのいのちをささえ、生きることをサポートしていきたい」と力強く話す井手尾さん。
 暮らしの保健室は、これからも地域とつながる居場所として、地域の人びとをささえ続けます。

(民医連新聞 第1859号 2026年9月7日号)