副作用モニター情報〈664〉 イメグリミンとメトホルミンの消化器症状
メトホルミンは1950年代にビグアナイド剤(以下BG剤)があいついで開発された時、日本では用量の上限を750mgとして承認を受け、長く使用されてきました。その後、乳酸アシドーシスが問題となり、使用が制限されましたが、欧米諸国の有効性、安全性の実証データから改めて上限量が2250mgとなりました。
一方、イメグリミン(ツイミーグ錠(R))は新規化合物として2021年8月に発売。メトホルミンとほぼ同じ構造(エタンを加えただけ)を持つ薬剤です。作用機序はメトホルミン同様、インスリン抵抗性改善作用に加え、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す作用があるとされています。
この2剤は併用可能となっていますが、臨床試験においても、胃腸障害の副作用に関してはツイミーグ単独6%に対してBG剤併用群で25%と高くなっています。
当モニターには、イメグリミンが発売から4年半(2021~2025年)で13件の副作用が報告されています。うち10件はメトホルミンとの併用です。下痢5件(すべて併用)、吐き気6件(併用4件)、食欲不振・体重減少2件(併用1件)、かゆみ1件です。
症例1:90代女性
メトホルミン(用量記載なし)服用中。イメグリミン2000mg追加。2時間後から下痢症状あり。服用するたびに下痢。8カ月服用後、イメグリミンを1000mgに減量するが下痢続くため中止。中止1日で改善。
症例2:40代女性
メトホルミン1500mg服用中。イメグリミン2000mg追加。開始1カ月 嘔吐、下痢あり。嘔吐は2~3日で治まる。
開始42日 下痢は続くが、医師より継続指示。開始55日 継続のまま下痢改善。
この2剤の併用については、継続での忍容性は認められるものの、他の併用療法と比較して消化器症状が多く認められるため、注意喚起がなされています。メトホルミンとの合計投与量を、いま一度確認しましょう。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)
(民医連新聞 第1859号 2026年9月7日号)
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