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民医連新聞

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副作用モニター情報〈665〉自費購入のマンジャロ皮下注の不適正使用による嘔気・嘔吐

 昨今、ダイエット目的で美容クリニックやオンライン診療などを利用し、チルゼパチド製剤の糖尿病治療薬マンジャロを自費購入できてしまうのが実情です。今回は、マンジャロの不適正使用により嘔気・嘔吐を起こした症例を報告します。

症例:50代男性。171cm、77kg
X-30日:ダイエット目的でマンジャロを購入、2.5mgで開始。
X-5日:マンジャロ2.5mg投与。
X-3日:マンジャロ5mg投与。
X-1日:マンジャロ2.5mg投与。夕方より嘔気・嘔吐出現。
X日:嘔気を主訴に救急外来受診。朝のみ欠食。入院となり、吐き気止めとしてメトクロプラミド注射液10mg投与。
X+1日:腹痛・嘔気・嘔吐などの症状なく食事摂取良好で退院するも、同日に嘔気再燃、悪寒もあり救急外来受診。絶食および補液による治療が必要とされ再入院。以降3日間、メトクロプラミド注射液10mgの1日3回投与となる。
X+2日:嘔気継続、悪寒なし。
X+3日:夜中に嘔気増悪したが、症状改善傾向のため昼より食事再開するも半量摂取したところで嘔気再燃、再度欠食。
X+4日:嘔気継続、欠食中にもかかわらず持参したゼリーを数個摂取。4日間排便なく酸化マグネシウム250mg内服。諸事情により本人・家族に強い転院希望あり。退院。

 マンジャロは週1回投与の薬で、半減期が5~6日と長いのが特徴です。本症例は、週3回も投与したという不適正使用による過量投与が原因です。薬剤師などによる使用法の指導と副作用の説明が十分に実施されていなかった可能性が考えられます。
 吐き気が治まり、ご本人の強い要望があったため入院翌日に退院しましたが、その時点ではまだ薬が体内に残っているため治療の中断により嘔気が再燃、結局、再入院となってしまいました。薬の性質上1週間は治療が必要で、できれば入院が望ましいことを伝えるとよいでしょう。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

副作用モニター情報履歴一覧

(民医連新聞 第1860号 2026年9月21日号)