診察室から この病院でこれからも
私は島根大学を卒業後、千葉県船橋市のプログラムで小児科の後期研修を修了し、小児科専門医を取得しました。その後新生児科での研修をへて、2年前から船橋二和病院に勤務しています。
当院には小児科研修の最初の1年目でもお世話になりました。コロナ禍が始まった年で、学校がいっせい休校になったり、受診を控える動きがあったことから、特に小児科は外来・入院患者が激減していた時期でした。半年前から症状があったにもかかわらず受診できず、救急外来でバセドー病が判明した患者や、周囲との交流が途絶えるなかで悩みを抱え、摂食障害を発症した患者など、社会情勢が大きく影響したと考えられる子どもや家族に出会ったことが印象に残っています。担当した患者の数は多くはありませんでしたが、その分、一人ひとりと正面からむき合うことができました。当時、私を熱心に指導して下さった先生方をはじめ、社会背景、地域の状況を考えながら診療にとりくまれるスタッフの皆さんの姿勢に感銘を受け、この病院でふたたび勤務できていることをうれしく思います。
個人的な最近の出来事としては、昨年の春に第一子を出産し、昨年の冬から仕事へ復帰しました。自分自身が妊娠と出産をへて、特に保護者の方へかかわる姿勢が少し変わったように感じています。
当たり前のことではありますが「赤ちゃんや子どもを病院に連れてくるだけでも大変だよな」「産後間もないけどお母さんやお父さんの体調は大丈夫かな」といった気づきが自然に芽生えるようになり、使っているミルクや育児グッズのことで盛り上がる時もあります。育児をしながらの勤務は大変なこともありますが、小児科医としての経験値が上がったような感覚があり、周囲の皆さんにたくさん助けてもらいながら、日々楽しく診療を行っています。まだまだ未熟なところは多くはありますが、ひきつづき地域医療に貢献できるよう、精進していきたいです。
(前嶋香奈、千葉・船橋二和病院)
(民医連新聞 第1861号 2026年10月5日号)
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