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民医連新聞

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患者・利用者によりそうケアの実践豊かに ポスターセッションから

第17回 看護介護活動研究交流集会 神奈川県横浜市

 看護介護活動研究交流集会では、22のカテゴリーで分科会(口演)とポスターセッションが行われました。349演題の発表があったポスターセッションから一部を全日本民医連事務局次長の加藤久美さんに紹介してもらいました。(編集部)

07 地域包括ケア・まちづくり     
若年性認知症の人から学んだ社会とのつながりの大切さ
福岡・佐賀・ひまわり大楠 麻生朱美さん(介護福祉士)

 認知症のとりくみとして、高齢者やその家族が参加する認知症カフェやオレンジカフェは全国にひろがっていますが、若年性認知症の当事者のミーティングはまだまだ少ないと思います。この発表は、当事者同士の出会いや社会参加につながり、当事業所にとどまらず地域の事業所の協力を得て、区のミーティングへと発展した活動の報告です。国は認知症基本法を制定し、認知症の人が尊厳をもって希望を抱きながらくらせる「共生社会」をめざしていますが、このとりくみは当事者にとっても、地域にとっても、意義のあることではないでしょうか。

03 倫理           
「ケアの倫理」を学んでからの実践のふり返り〜コロッケパンが好きなんだ〜
千葉・市川訪問看護ステーションサテライトみなみはま 矢場明美さん(看護師)

 発表者は8年ぶりに訪問看護ステーションで働くこととなり、認知機能の低下から不規則な生活、入浴や食事、公共料金の支払いもままならず、社会的な孤立状態になった利用者に伴走し、ともに考え、行動した事例を報告しました。
 時間をかけて信頼関係を築きながら「コロッケパンが好き」と自己開示があったこと、「施設もいい。誰かがいる方がいい」と話した機会を見逃さず、利用者の意向に沿った支援を行いました。「今だ」と感じたのは「訪問看護師としての経験」と矢場さん。さらに会場の参加者とのやり取りで、「訪問看護の専門性と人権のアンテナの感度が働いた。ケアの倫理を学んだことが大きかった」と確認しあい、一同笑顔になった場面が印象的でした。

03 倫理            
飲食困難、外出不能と言われた人を介護させてもらって
神奈川・三浦診療所 大高直樹さん(介護福祉士)

 疾病により飲食やコミュニケーションが困難で、身体に拘縮があり、外出も困難な人に対するデイサービスの介護実践を報告しました。介護を通じて、利用者のちょっとした状況や変化を見逃さず、できないことよりもできることに着目し、ポジティブに捉え、実践を積み重ねており、とりくみを楽しそうに報告する姿が印象的でした。たとえば、口の近くに来たものをかじるということは、タイミングを合わせて食事介助ができる、入浴時に排泄をしてしまう状況に対しては「排便できてよかったね。最後に入浴してもらい、掃除すればよい」という発想です。
 職員同士で話し合い、利用者の尊厳と人権を大切にし、利用者本位のケアをしています。民医連の介護・福祉の理念にもとづく実践だと感じました。

(民医連新聞 第1863号 2026年11月2日号)