Dr.小池の世直し奮戦記

2012年5月1日

Dr.小池の世直し奮戦記 「原発ゼロ」の日本へ 再稼働は許しません!

 日本の原子力発電所が、すべて停止する日がやってきます。五月五日、北海道電力の泊原発三号機が定期点検のために停止すれば、稼働中の原発がゼロになるのです。

再稼働強行をねらう政府

 政府・民主党は関西電力大飯原発三・四号機の「ストレステスト」の結果などを受けて「再稼働の 最低限の条件が整った」(前原誠司民主党政調会長)と前のめりです。しかし「ストレステスト」は、コンピューターによる机上の計算にすぎない上、実施して いるのは電力会社と原子炉メーカー。さらにテストを評価するのは「やらせメール」事件が大問題となった「原子力安全保安院」。これでは究極の「やらせテス ト」と言われても仕方ありません。
 そもそも野田佳彦首相は、昨年の国会で「事故の究明、徹底調査をおこなうことがすべてのスタートの大前提」と答弁しました。しかし、福島第一原発事故の 原因究明もされず、原子力発電のまともな規制機関もない中で「再稼働」を強行しようとしています。まったくあり得ない話です。

自然エネルギーにこそ未来が

 太陽光、中小水力、地熱、風力など、日本が持っている自然エネルギーの力をすべて引き出せば、今ある原発五四基がフル稼働した場合の四〇倍の発電量があります。これは環境省が発表しているデータです。
 もともと太陽光発電は、日本のお家芸でした。太陽光パネルの生産量は世界一だったのです。ところが自民党政権時代の二〇〇五年に補助金が打ち切られた結 果、ドイツに抜かれ、スペインにも抜かれて世界第三位に。もう一度、世界一の座を取り戻そうではありませんか。
 地熱発電はどうか。日本は世界有数の地震国です。つまり原発の建設・稼働にとってはたいへん危険ですが、地熱発電の豊かな可能性を示すものでもあります。
 世界の活火山の一〇%が、面積ではわずか〇・三%に過ぎない日本に集中しています。地熱発電の資源量では、日本はインドネシア、米国に次いで世界第三位なのです。この力を引き出せば、原発二〇基分の発電ができます。
 小規模水力発電も大きな可能性があります。日本の降水量は世界第六位、先進国ではトップ。しかも山から海まで距離が短いため、流れが速く、水車などによ る小規模発電にうってつけです。中山間地の活性化、限界集落の再生にも力を発揮します。
 そして、風力発電。大きな風力で、発電量も安定している「洋上風力発電」が注目されていますが、イギリスでは、世界最大の洋上風力発電所の建設が始まり ました。原発三二基分の発電量だそうです。日本もイギリスと同じように周りは海に囲まれています。しかも、イギリスの風車は日本企業に発注しているとのこ と。だったら日本でやってもらいましょう!

いまこそ原発撤退の決断を

 石油や石炭などの化石エネルギーは、埋蔵量に限りがあります。原発に使用するウランも有限です。
 しかし自然エネルギーは、「再生可能エネルギー」の名の通り、地球と太陽がある限りなくなりません。これこそ未来のエネルギーです。
 原発からの撤退を。今こそ決断すべきときです。

いつでも元気 2012.5 No.247

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