Dr.小池の世直し奮戦記

2012年10月1日

Dr.小池の世直し奮戦記 尖閣諸島に竹島問題── なぜ次々と領土問題が?

 尖閣諸島への中国人活動家の上陸、韓国の李明博(イミョンバク)大統領による竹島訪問。日本の領土をめぐり、次々と問題が起こっています。

尖閣諸島は日本の領土

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尖閣諸島。いちばん手前は魚釣島。日本共産党・穀田恵二衆院議員撮影(2004年)

 「尖閣諸島は、日本の領土」。これは日本共産党のいっかんした主張です。歴史的にも、国際法上も明確な根拠があります。
 中国側は「日清戦争に乗じて日本が不当に奪った」と主張しますが、日清戦争の戦後処理をおこなった下関条約の交渉過程でも、中国は尖閣諸島の日本領有について、一切の抗議も異議も申し立てていません。
 中国はその後も七五年間、何も言いませんでした。尖閣周辺で海底資源が見つかってから領有権を主張しはじめたのです。
 ですからこの問題は、日本の中国侵略とはまったく性格が異なるものです。日本の政党のなかで、侵略戦争を最も厳しく批判してきた日本共産党の立場から見ても、そのことは明らかです。
 ところが日本政府は、一九七二年の日中国交正常化交渉以来、尖閣諸島領有の歴史的根拠や国際法上の正当性について、本腰を入れた主張をしていません。今こそ中国政府に対して、本格的な外交交渉をすべきです。

竹島の問題はどう考えるか

 韓国の李明博大統領が竹島を訪問しましたが、日韓両国間の緊張を高める行動は、とるべきではありません。冷静な外交交渉で解決をはかるべきです。
 竹島についても、これが歴史的にも国際法上も、日本の領土であることは明らかです。
 同時に、竹島の問題については、日本による領有権が宣言されたときの時代背景にも目を向ける必要があります。
 領有権が宣言された一九〇五年とはどういうときだったか。一九〇四年に日露戦争が始まり、日韓協約で韓国は事実上の日本の「保護国」になりました。その 後一九一〇年の韓国併合により、朝鮮半島は第二次世界大戦終結まで日本の統治下に置かれたのです。
 当時、韓国には外交権がなかったのですから、異議を申し立てる条件もありませんでした。こうした事情も踏まえて、韓国側の言い分も検討し、事実を突き合わせる冷静な共同研究が必要です。
 日本政府は、韓国併合も植民地支配も不法なものと認めないまま、竹島の領有権を主張するから、韓国側から見れば「侵略の象徴」となってしまうのです。
 植民地支配の不当性を認め、その土台の上に協議を呼びかければ、冷静な話し合いができるのではないでしょうか。

道理のないやり方と決別を

 領土問題では、今までのやり方を根本的に見直して、理をつくした主張と冷静な外交交渉をおこなうべきです。そうしてこそ、解決の道が開けます。
 中国とは尖閣問題、韓国とは竹島、ロシアとは千島。三つも領土問題、国境問題を抱える国などありません。その根本には、いまだに日本があの侵略戦争の総括、反省ができていないことがあります。
 日本共産党は、戦前から侵略戦争に命を懸けて反対した歴史を持つ党として、日本の平和と安全を守り、周辺諸国と真の友好関係を築くために全力をあげます。

いつでも元気 2012.10 No.252

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