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いつでも元気

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青の森 緑の海

未来を描く

1996年1月 沖縄県与那国島

1996年1月 沖縄県与那国島

 3月、沖縄タイムスに「陸自誘致 外れた期待」との見出しで、元与那国町長の記事が掲載された。2016年に与那国島へ自衛隊を誘致した当時の町長が、軍拡を危惧しているという。
 日本最西端の与那国島は過疎化が深刻で、自衛隊誘致で町の活性化を図ろうとした。賛成派と反対派に島は二分され、住民投票の末、駐屯地が置かれた。自衛隊が来ることで児童数が増えて学校も存続、有事には安心、緊急医療もヘリを要請できる。土地賃貸料も入る…。しかし、思い描いていた通りにはならなかった。
 当時、町長は「駐屯地の定員は人口の15%まで。日米共同訓練は実施しない」という約束を国から取り付けたが、その後うやむやにされ、今は〝台湾有事〟を想定した対空電子戦部隊(レーダー妨害任務)と、中距離地対空誘導ミサイルの配備も計画されている。
 「Uターンする人はほぼおらず、人口は減り産業も拡大していない。全く予想できなかった。このままでは島は衰退し自衛隊だけが残る。ミサイル配備はやめるべき。新たな部隊を配備し続けると、いつか戦争になる」と元町長。原発を誘致し、後に大切なものを失った福島の街を想起させないだろうか。
 写真は30年前に撮影した、与那国馬のいる風景。今後も兵力が増強されれば、この美しい琉球列島は大陸からの防波堤として、再び戦火の矢面に立たされるかもしれない。
 遠い島の話ではない。いま全国各地の自衛隊基地で、新たなミサイル配備や部隊増強が進んでいる。皆さんが暮らす街では、どうだろうか。


【今泉真也/写真家】
1970年神奈川生まれ。中学生の時、顔見知りのホームレス男性が同世代の少年に殺害されたことから 「子どもにとっての自然の必要性」について考えるようになる。沖縄国際大学で沖縄戦聞き取り調査などを専攻後、沖縄と琉球弧から人と自然のいのちについて撮影を続ける。写真集に『神人の祝う森』『SEDI/ セヂ』など。

いつでも元気 2026.7 No.416