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いつでも元気

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くすりの話 関節リウマチの治療薬

執筆/奥 龍一(島根・松江生協病院、薬剤師)
監修/石井 亮(全日本民医連薬剤委員会、薬剤師)

読者のみなさんから寄せられた質問に薬剤師がお答えします。
今回は、女性が多く発症する
関節リウマチの薬について解説します。

 関節リウマチは、免疫の働きに異常が起こり、関節に炎症が続く病気です。手足の関節の痛みや腫れ、朝のこわばりなどが見られます。炎症が続くと骨や軟骨が傷つき、関節の変形や身体機能の低下につながるため、早い段階から治療を始めることが大切です。

治療の中心となるMTX

 治療の中心となる薬が、メトトレキサート(MTX)です。関節の痛みを一時的に抑えるだけでなく、病気の進行や関節の破壊を防ぐ働きがあります。ただし、腎臓や肺の状態、妊娠の可能性などによっては使用できないことがあり、その場合は別の抗リウマチ薬を選びます。
 MTXは一般的な薬と異なり、毎日ではなく、1週間分を決められた1〜2日で服用します。服用する曜日を間違えないよう注意が必要です。  
 主な副作用には、口内炎、肝機能障害、血液をつくる働きの低下、間質性肺炎、感染症などがあります。副作用を減らすため、葉酸というビタミンの薬をMTXとは別の日に服用することもあります。副作用のチェックのため、使用開始前と開始後の血液検査が推奨されています。
 市販のマルチビタミンや鉄のサプリメントにも、葉酸が含まれている場合があります。MTXを服用する際は、使用しているサプリメントを医師や薬剤師に伝えてください。コーヒーなどに含まれるカフェインの過剰摂取が、MTXの効果に影響する可能性も指摘されています。
 MTXには飲み薬のほか、週1回皮下注射するタイプもあります。

効果が不十分なときは

 MTXなどで炎症を十分に抑えられない場合は、生物学的製剤やJAK阻害薬を使用することがあります。生物学的製剤は炎症を起こす物質の働きを狙って抑える薬で、主に注射で使用します。JAK阻害薬は、炎症の情報が細胞の中へ伝わるのを抑える飲み薬です。
 いずれも高い効果が期待できますが、感染症から体を守る免疫の働きも弱めます。このため、治療前には結核やB型肝炎などに感染していないかを調べ、治療中も定期的に血液検査を受けます。特にJAK阻害薬では、帯状疱疹、感染症、深部静脈血栓症や肺塞栓症などの血栓症に注意が必要です。また、心筋梗塞や脳卒中などの心血管系の病気、悪性腫瘍のリスクも考慮して薬を選びます。

高齢者は特に注意を

 高齢になると腎臓の働きが低下し、薬が体内にたまりやすくなります。脱水や低栄養、複数の薬の服用などが重なり、副作用や感染症が重くなることもあります。定期的な検査と体調の確認が大切です。発熱、強いだるさ、空せき、息苦しさが現れたときは、医療機関へ相談してください。
 生物学的製剤やJAK阻害薬は、薬剤費が高額になる場合があります。高額療養費制度などが利用できる場合もあります。費用が心配なときは医療機関の相談窓口や薬剤師にご相談ください。

いつでも元気 2026.10 No.419